癒しの選び方(2−2) BRM療法 すべての病気、不調には必ず「原因」がある。原因があるのなら、必ず「改善の余地」があります

先天性疾患、慢性疾患として治療外にされた人たちの助けになりたい
(前回の記事はコチラ)
――今、先生の施術件数はどれくらいなのでしょうか。
吉田 数えていないですけれど、だいたい7、8万件くらいでしょうか。BRM療法で目標としていることを少しお話ししてもいいですか。
――はい。ぜひお願いします。
吉田 「慢性疾患、先天性疾患」だから治らないと決めつけられた病気や症状を改善すること。これがBRM療法の目的です。この目的は、私自身の体験に強く基づいています。これまでお話ししたとおり、かつて私はケガを医者に投げ出されたことがありました。私は、同じように医療から見放されて苦しんでいる人の最後の砦になりたいのです。
平成31年度の国民の総医療費は約42兆円というデータがあります。その中で一番患者数が多いとされているのが、慢性疾患として扱われている病気や症状です。特に骨格系に異常を抱えている人が非常に多い。これらは薬を処方されるのみで根本解決せず、痛みなどを抱えながら生活している人が多いのが現状です。
――症状としては、どんなものがありますか。
吉田 「関節運動器障害」。可動制限や関節痛などですね。これらは放っておくととても影響が大きく日本学術会議が平成17年に、「骨の歪みを直さなければ、将来必ず寝たきりになる」ということを既に提唱しています。
たとえば、足首をねんざしたとします。足が腫れたら湿布をしますね。そして安静にしていると痛みが取れますから、医者は「完治した」と判断します。しかし距骨下関節と股関節の間の骨の歪みはそのままで、骨同士の調和したバランスは回復していません。本来、股関節と距骨下関節が正しい位置にあれば、足にかかった負荷は、大腿骨の骨頭の中心へまっすぐ入っていきます。その負荷は、石の周りに水がまんべんなくかかるように、大腿骨頭に対して平均的に分散されます。ところが、ねんざによって骨の軸がずれてくると、負荷が均一化されずに圧迫される部分が出てきます。それが続くと、関節面のどこかに損傷が起こり、膝が痛くなり、さらに歪みを放置すれば他の部位にも影響が出てくる。ですから、膝に痛みが出た時に薬に頼るのではなく、痛みの原因をきちんと取らなければいけないのです。
――ちょっとしたバランスの乱れが、尾を引くわけですね。
吉田 そうです。しかし、現代医学の検査ではそういった歪みを発見できないことがあります。現代医学の検査技術は非常に優れていますが、画像データという第3者的・科学的証拠で原因を特定できない場合は、ほとんどが「先天性疾患」や異常なし、加齢変性などという扱いになってしまいます。逆に、何か脳の中に異物を発見できれば、そこに対して手術したり、アプローチしたりすることはできます。
――視覚で原因となる器質変性を見つけられない、ということですね。
吉田 そうです。負荷が均一に分散されているかどうかまでは、画像データではまだ確認できません。それで原因を見つけられなければ、「先天性疾患、または慢性疾患、不定愁訴だから仕方がない」となってしまう。
――そう決めつけてしまう。
吉田 極論を言えば、出生時に問題があれば、すべて先天性疾患にされてしまう。私が考えるに、卵子と精子に器質的な問題があって、これが受精して接合子になった後に何かトラブルが生じて起こるのが「先天性疾患」です。受精した後に胎内で問題が発生するのは、広い意味で「後天的な要因」だと思います。
実際、多くの女性が妊娠に気づくのは、接合子ができた3週間、4週間後。その頃には、既に胎児の基本的な構造のプログラミングはとっくに終了している。身体の重要な部分が作られる間、女性は妊娠に気づかず、お酒を飲んだり、薄着をしたり、無防備な生活を送る可能性があります。誕生時に子どもに何か問題がある場合、後天的な要因である理由は高いと思うのです。
――たしかに……。
吉田 また、重度の障害があろうとも、手を加えてあげることで劇的に症状が良くなるケースはたくさんあります。先天性疾患や慢性疾患だからしょうがない。手の施しようがない、ということはありません。先天性疾患、慢性疾患であったとしても、正しい方法で働きかければ、必ず改善する余地はあるのです。
(骨盤の左右差を、ごく弱い圧のみで整えていく。
施術写真を撮影する途中、
じわじわと、左右の骨盤の高さが整っていくのが目で確認できた)
車いすだった子が立ち上がるように。手術の予定を取り消すほど改善した例も
――重度の患者さんが良くなった具体的な例があれば、お話ししていただけますか?
吉田 脳性まひを持つお子さんがこの治療院に来たことがあります。その子は「一生歩けない。ずっと車椅子です」と医者に診断されたそうです。そのお子さんとご家族が来た時、私は「何を改善したいですか?」とお母さんに訊ねたのですが、わざわざ来たにもかかわらず、お母さんは「病院でもう結論が出てるから、何も治らない」と答えるばかりでした。
しかし施術をした後、彼女はすぐに立ち上がることができたのです。直後、その子は怖い顔をしていました。初めて立ち上がったから、自分の身に何が起こっているのかわからなかったのでしょうね。自力で立っていると気づくと、彼女は嬉しくて嬉しくて、満面の笑顔を浮かべました。ご家族は涙になって、お母さんは「夢を見ているんじゃないか」とおっしゃった。
――本当に、夢のような出来事ですね。
吉田 激しいてんかんを起こす子どもさんが来院したこともあります。「もう長いこと生きられないだろう」と話を聞いていたんですけれども、BRM療法を受け続けて、数年経った今、元気になっています。てんかんは頭蓋骨の歪みによって脳圧が上がってしまうので、それを解消することでてんかんも改善していった。障がいを持つ子どもの将来を悲観して、親子で無理心中してしまうような事件があったりしますよね。手前味噌ですが、BRM療法を知ってくれていたら、違った結果になっていたんじゃないかな、と思うことがあります。
――1人のお子さんが良くなるだけではなくて、家族も周りも親戚も。
吉田 良い方向に変わりますよね。
(治療院には子どもも安心して入れる。
子どもも喜ぶ電車の模型。吉田さんのお兄さん作。
実際に走る!)
――他にもこんな症状が改善された、というような例はありますか?
吉田 数えればきりがないほどあるのですが、たとえば、頭蓋骨の歪みを解消させたことで、突発性難聴の72歳の女性が聴力を取り戻し、内耳の閉塞感とめまいが解消したことがあります。顎関節症の例もあります。34歳の女性が3回の施術で良くなって、予約していた外科手術をとりやめることができました。椎間板ヘルニアの55歳の会社社長の男性も、3回でゴルフができるまでになり、同じように手術を回避できました。また、自閉症、統合失調症といった患者さんも担当しています。
――BRM療法は手技療法ですが、いわゆる精神の病とされる方も対象とされるのですね。
吉田 はい。原因がわからないと「精神的な問題」と診断される可能性は多いと思います。家族関係など、実際にメンタルの問題を抱えている場合ももちろんあるでしょう。しかし、ストレスで起こるとされる過呼吸症候群などは、姿勢が悪くて肋骨が縮んでいる女性に多い。また、吐き気や頭痛も、頚椎を痛めたことをきっかけに、迷走神経が圧迫されて起こるケースが多々あります。そのストレスが引き金となって情緒不安を引き起こし、心療内科に駆け込む。ですから、精神的な不調であっても、身体を見るというのは大切だと思いますね。(3につづきます)
*BRM療法での改善した症例を記載します。ぜひ参考になさってください!
慢性肩こり、肩関節痛(四十肩等)、肘痛、膝痛、股関節痛、正座不能、ねんざ、ベーカー嚢胞、腱鞘炎、ばね指、しびれ、顎関節症、めまい、鼻づまり、蓄膿症、味覚鈍磨、嗅覚低下、聴力低下、いびき、歯ぎしり、フェイスラインの歪み、水頭症、生理痛、不妊、胃下垂、肋間神経痛、消化器系不調、眼底痛、眼精疲労、視力障害、統合失調症、自閉症、脳性まひによる多機能不全、突発性難聴、脳幹腫瘍末期、神経症、線維筋痛症、むち打ち症、脊柱菅狭窄症、椎間板ヘルニア、ぎっくり腰、腰椎すべり症、坐骨神経痛、過呼吸症候群、猫背、姿勢不良、側弯・後弯症、尿もれ、肘関節不全、恥骨離開、その他